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インプラント手術後の痛みの緩和

手術後の痛みは、手術の規模や個人の感覚によって相当に差があります

まずこれはインプラントに限らず一般的な手術全般に言えることだと思いますが、痛みの感覚は非常に個人差があります。
 
複数のインプラントと骨の造成を行なった患者様でも痛み止めさえ飲まなかったくらい平気な方もいらっしゃいますし、逆に切開・縫合された場所を中心に若干の腫れ・熱が出たり、疼きや痒みが出るケースもあります。
 
ただこういった手術後の違和感は、一般的に細胞が治癒再生する過程で生じることですから、あまりご心配される必要はありません。
 
また手術の規模が大きく、例えば今までほとんど歯がなかった方が全顎の再構成(All-on-4)などをされた場合は、狭かったかみ合わせが元に戻るわけですから、しばらくは顎の噛み心地に違和感が生じるケースもありますが、こちらは手術そのものの痛みとは直接の関係はありません。
 
術後に痛みのある場合は、おおむね長くとも手術直後〜2日後の2、3日程度で痛みが、その後1〜2週間ほどで違和感は引いてきます。
 
私どもも術後の患者様にはお電話を差し上げておりますので、痛みが強い場合や違和感が長引く場合などは、ご遠慮なく内容をお聞かせください。
 
 

インプラント術後の痛みを緩和するために医院が行うこと

 
手術後の痛みは、元来外科治療によって損傷した組織が再生する過程で生じるものですから、なるべく細胞の損傷を少なくすること、できるだけ組織を効果的に再生することが、痛みを抑える決め手になります。
 
 

【熱や血流不足による骨の細胞の損傷を最低限に抑える】

 
インプラント埋入のドリリング熱での骨損傷は、ドリルの先端熱が47度を越えたあたりから生じ始めると言われています。
また初期固定を得る目的で、あまりにきつくインプラント体を締めすぎると骨細胞に血流が届きづらくなります。
素早く丁寧なドリリングと冷却水による発熱の緩和、最適な圧力でのインプラント埋入が、細胞の損傷を最低限に抑えるコツになります。
 
 

【本人由来のCGF(フィブリンゲル)による内部組織の治癒を促す】

 
麻酔によって手術を受けられている患者さまから血液をいただいて、その場で10数分ほど遠心分離機で分離しますと、血中の赤血球や血小板からフィブリンと呼ばれる物質が分離します。

 
上の写真はフィブリンがゲル状に固まったCGF(フィブリンゲル)です。
組織の治癒と再生を促す成長因子を多く含む物質で、これを患者さまの患部に入れることで痛みや腫れの緩和、骨や傷口の再生を促します。
 
 

術後の治癒や痛みの軽減のため、患者さまにお願いしたいこと

①お食事に関して

 
術後の麻酔は3~4時間ほどで切れていきます。
麻酔が残っている間は、まだお口の中の感覚が戻っていないことが多いので、感覚が戻られてから飲食して下さい。
 
その間は、冷たい飲み物は飲んでも結構ですが、固いものや熱いものは避けて下さい。
間違ってお口の中を噛んだり、暑さを感じづらくてお口の火傷をしたりする恐れがあります。
 
患部ではなるべく噛まないようにして、召し上がる部分では通常のお食事をしていただいて大丈夫です。
おかゆ、雑炊、うどん、そばなどを召し上がってもよいでしょう。
 
 

②飲酒・喫煙に関して

 
アルコールの摂取は血流が刺激されて傷口の出血が止まりにくくなるため、術後当日のアルコールは厳にお控えください。
また刺激物の摂取もお控え下さい。
また当日以降でも傷口の治りを促進するためには深酒も良くありません。
 
喫煙は手術の件に関わらず、毛細血管の血流を悪くするので口腔内にとって良いものではありません。
できましたらこれを機会に禁煙されることをお勧めします。
 
 

③入浴・運動・口内の清掃など

 
手術後より2、3日は過激な運動は避けてください。
また術後当日の入浴は軽く流す程度か、シャワーにしてください。
翌日からは血が止まり、熱がなければ入浴しても大丈夫ですが、傷が良くなるまでは血の巡りを良くすると痛むことがあります。
歯磨きですが、手術した部位の歯磨きは避けて下さい。
ただし他の部分はきちんと磨いて下さい。
歯みがき後に「うがい」をすると良いでしょう。
当日は強くうがいすることは避けて、翌日からはよく「うがい」をして下さい。
傷が良くなるまでの手術後約一週間、一日二度は食後以外でも定期的に「ぶくぶくうがい」を行い、消毒してください。
お水で構いません、お口の中の細菌数を減らことが大事です。
 
 

④その他の注意点

 
処置した所は非常に気になると思いますが、指や舌で触らないでください。
舌や指で触ると不潔になり、感染を起こすことがありますのでご注意ください。
手術後は丸1日くらい、だ液に混じって多少出血することがあります。
就寝の際には、枕元を汚さないようタオルなどを敷いてお休み下さい。
だ液に血がにじみ、出血が実際より多く出ていると感じることがありますが、もし1日以上しても血が止まらなかったり、あまりにも痛む場合は、ご連絡の上ご来院ください。
 
 

痛みや違和感は我慢せずに、すぐにお知らせ下さい

 
インプラントの手術では、術後すぐに鎮痛剤を飲んでいただきます。
 
その後も痛みが出るようでしたら医院にて処方された鎮痛剤を、4時間以上経過した後に服用して下さい。
痛みのない場合は特に服用されなくても大丈夫です。
 
ただ鎮痛剤以外の処方された薬は、体に変調(腹痛・ 下痢・湿疹など)がない限り指示通りご服用下さい。
 
インプラント埋入の他に骨の造成を行なったケースでは、骨膜の剥離などのため、顔の腫れや内出血斑(青アザ)が出ることがあります。
その場合も数日~2週間程度で自然に消えていきますので、ご心配いりません。
 
腫れのある場合は氷ではなく冷水での湿布を20分程度、2、3日行なってください。
 
インプラントは手術が終わったら終わりではなく、噛めて長持ちすることが大切です。
腫れや痛みに関しましては私どもも定期的にご連絡いたしますが、気になる際は担当の者に、いつでもお気軽にご相談ください。
 
 

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