失った歯の機能や見た目を天然歯に近づけるインプラント治療。
患者様の症例によって使われるタイプは様々です。
その際、費用の安さを判断基準に考える方もいるかもしれません。
しかし、格安インプラントという理由だけで選んでしまうと、様々なリスクがあるのです。
今回はインプラント治療に幅広い実績を持つ「ワハハキッズデンタルランド&おとな歯科」が、格安インプラントと信頼のおける老舗メーカーの違いを解説します。
格安インプラントのリスク
インプラントは自由診療のため、料金設定は各医院によって異なります。
当然よその歯医者さんより安価で治療を提供すれば、より多くの患者さまを集めることができます。そこが格安インプラントが出てきてしまう土壌の一つです。しかし格安でマイナーなメーカーの抱えるリスクとは「その会社が5年先、10年先にも存在するかわからない」という点です。
インプラントは一過性の治療ではありません。お口の中で10年20年と続けて使用していくもので、患者さまの状態に適した素材や部品が選ばれます。もし万が一なにか不都合が発生した場合、そして使用したインプラントメーカーがすでにその時存在しなかった場合、インプラントは全てやり直しになってしまいます。
世界のインプラントメーカーについて
インプラント治療を受ける際の基準は色々ありますが、まずは世界で有名なメーカーを使用しているかどうかが、一つの判断材料になります。老舗のインプラントメーカーは、長年世界中の歯科医院で導入され、そのエビデンスが確立しています。豊富な症例数を持ち、耐久性や審美面などにおいて高い評価を受けています。
その中でも患者さまの状態に合わせた特徴あるインプラントをご紹介します。
◆ ノーベルバイオケア “アクティブ”
インプラントに関して最も長い歴史を持っているスウェーデンのメーカーです。
1965年、世界で初めてインプラント治療を行ったブローネマルク博士の手法を各国に紹介しました。そのため臨床実績・症例数ともに多くの蓄積があります。ノーベルバイオケア社が開発したアクティブインプラントは、特徴あるフィン(インプラントのネジ山)を持ち、埋入初期から強い固定力があるので、抜歯即時埋入法の際に多く使用されます。
◆ ジンマー “HAコーティング”
カリフォルニアに本部を持つジンマーデンタル社は世界3位のインプラントシェア率を誇ります。
母体であるジンマー・バイオメットは医療機器メーカー。人工関節などの分野に強みがあり信頼度は抜群です。HAコーティングインプラントは表面に最初から骨の原料になるHA(ハイドロキシアパタイト)がコーティングされており、生化学的に直接骨と結合するバイオインテグレーションを起こし強い固着率を発揮します。骨密度の低い方に使用されます。
◆ Z-Sysytem “ジルコニアインプラント”
スイスに本社のあるZ-Sysytem社が開発した、オールセラミック製のインプラントです。
ほぼダイヤモンドに近い硬度を持ち、さらに一般的なチタン製と似た性質を持つジルコニアを使用したインプラントは、生体親和性も高くインプラント周囲炎に非常に強いインプラントで、初期に歯周病リスクをお持ちの患者さまにも多く使用されるテクスチャーです。
インプラントは自分の身体に入れる物です
有名メーカーのインプラントは、国内外問わず幅広く使われているので、もしトラブルが起こったとしても多くの歯科医院で対応できます。会社の規模も大きいため、素材が取り寄せられなくなる心配もありません。
例えばみなさんが街で歩いていても、ワゴンに山盛りになった「格安の聞いたこともないメーカーの風邪薬」を買おうと思いますでしょうか? インプラントも同じです。自分の身体の中に入れる物です。長く使っていく物です。それを選択する際には「医学的な理由と適性」を根拠にして選ぶことをお勧めいたします。
よしどめ歯科では安全なインプラントにこだわっています
インプラント治療をご希望の際は「どのようなインプラントを使用しているか」「設備面はどうなっているか」などをしっかり説明してくれるかどうかを判断基準にしましょう。インプラントは費用がかかり、外科手術も伴うため、疑問点を解消してから治療に進むべきです。
当院では主に上記のようなインプラントを治療に活用し、状況に応じて採用する方針をとっています。インプラント治療に強みがあるからこそ、それぞれのインプラントの構造や患者様のお口の状態を考えた上で、適したものを提案可能です。
また他院で治療したインプラントに問題が起こったときも、素早く対応できる設備を取り揃えております。もしお困りのことがあれば気軽にご相談ください。
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