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インプラントの上部構造や材料・形状の違い

歯の根っこの「代替品」として求められること

インプラントは「人工歯根」です。
 
通常歯医者さんで取り扱われる「人工歯」と違って、患者さまのあごの骨の中に埋め込み、体内にて長い年月を経過することを前提に考えられている治療法ですので、そこに使用されるインプラント体(フィクスチャー)には、以下のような3つの条件が求められることになります。
 

【人体に有害な毒性や拒絶反応を持たない「生体親和性」】

 

【咀嚼の際にかかる咬合力に耐えられるだけの「堅牢性」】

 

【経年劣化、酸やアルカリによる腐食、変形を起こさないような「長期安定性」】

 
これらの条件を満たすためにインプラントには様々な素材が試行されてきましたが、現在ではほとんどのインプラントがチタン製のものになっています。
 
チタンは上記の条件を満たすため骨折の際に入れるボルトやプレートといった素材にも使用されていますが、チタンにしかない「オッセオインテグレーション」という性質によって、特に歯のインプラントに有効とされています。
 
 

生体親和性とオッセオインテグレーションというメリット

 
晩年に耳が聞こえなくなったベートーベンは、その当時の鉛が添加されていたワインを愛飲していたのが原因なんて話もありますが、金属の中にはこのように、体内への吸収や蓄積によって毒性を発する物質もあります。
 
またこれは個人差もありますが、比較的毒性のない鉄などの金属でも一種の拒絶反応、つまりアレルギーが発生することもあります。
 
チタンはこういった毒性もなく、アレルギーが非常に起こりにくい物質ですので、歯のインプラントだけではなく、人口関節や人口骨、皮膚に触れるアクセサリーや時計、日焼け止めなどにも使われています。
 
またチタンには他の金属では見つかっていない「オッセオインテグレーション」という性質があります。(下図)
 

 
写真の黒い部分がチタンで、赤い部分が骨の細胞ですが、このようにチタンの表面に細胞が細かく侵入し結合していきます。
 
この性質を発見したのがスウェーデンのブローネンマルク博士で、この発見がインプラント治療のブレークスルーになりました。
 
インプラントそのものは第一次大戦頃から歯科の診療に導入されていましたが、予後が悪く一般的に浸透はしていなかったからです。
 
現在ではこのオッセオインテグレーションを利用するために、ほとんどの歯科用インプラントがチタン製になったばかりではなく、骨との結合から骨再生の誘導(バイオインテグレーション)を促すために、元々の骨の成分であるハイドロキシアパタイトによってコーティングされたHAインプラントも多く活用されています。
 
 

骨の状態に依存するインプラントの堅牢性・安定性

 
私たちは普通1日3回として、年間で1000回以上の食事を行います。
 
そのため咀嚼を支えるチタンに求められるのは一瞬の負荷だけでなく連続した負荷に対する堅牢性ということになります。
 
金属のチタンは強度の極めて高い物質で、特に金属疲労にも強く疲労強度は鋼の二倍ほどにもなります。
 
またチタンは酸にもアルカリにも強く、経年劣化にも問題ありません。
 
唯一問題なのは水素ガスに浸されると弱い点ですが、人体内でそういったケースは起こりませんので、長期安定の面においてもチタンは歯のインプラントに有効な素材です。
 
しかしそれだけ堅牢で安定したインプラントでも、場合によって骨から外れて抜け落ちてしまうケースもあります。
 
現在ではおおむね全体の3〜4%に、こういった「ロスト」の症例が起きていますが、その原因の多くはインプラントと骨との結合に何らかの問題が起こったケースです。
 

【物理的、構造力学的な作用】

正しい場所、最適な場所にインプラントが埋入されていなかった場合、インプラントに過剰な負荷がかかって骨から外れてしまうケースです。
またしっかりとした固着が完了する前に強い衝撃をかけた場合も、このケースに当てはまります。
 

【生体的な骨質の問題】

骨粗鬆症などで骨の状態が悪化している場合、またコレステロールなどの影響で骨そのものが脂ぎっている患者さまの場合などもインプラントの定着に影響が出ます。
また喫煙などで血管の収縮による血流不足が起きている場合は、骨の再生が阻害されるケースがあります。
 

【細菌の感染】

骨に埋め込まれたインプラントに一番悪影響を与えるのが歯周病菌の感染、いわゆる歯周病です。
歯周病は骨を溶かしてしまう病気ですので、いくらインプラントが頑丈といっても、その周りの骨が溶けて無くなってしまえばどうしようもありません。
歯周病を防ぐためにはホームケアだけではなく、歯科医院による定期的な口腔内のケアが大切になります。
これはインプラントに限ったことではなく、残った天然歯を守るためにも重要なことです。
 
 

患者さまの意識と医院のフォロー、両方大切なインプラント

 
以上のように、現在ではインプラントの素材に使用されているチタンは、ほぼその役割的に理想の素材と言えますが、長年使用していくためには患者様のお口とあごの骨の定期的な診断やケアが必須になります。
 
よしどめ歯科グループでは、インプラント治療を終えたら終了ではなく、その後のメンテナンスやケアも定期的に行っております。
 
せっかく噛めるようになったお口をまた失ってしまうことのないよう、ぜひ定期的なケアを受診していただくようお願いいたします。
 
 

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